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~虫歯治療~

冷たいものや甘いものが歯にしみる、鏡で見ると歯が茶色っぽく変色している、歯に穴があいているなどの症状は、虫歯の代表的な症状です。

虫歯の進行とその症状

歯の構造について

歯は表面からエナメル質、象牙質、歯髄の3つの組織から成り立ちます。どの部分まで虫歯が進行したかによって症状のあらわれ方や治療法なども異なります。

初期虫歯(CO)

初期虫歯(CO)

いわゆる「虫歯のなりはじめ」がCOと呼ばれる初期虫歯で、エナメル質の表面がわずかに溶けだした状態になっています。痛みなどの自覚症状もなく、普段の生活の中でそれに気づくことはほとんどありません。ただ歯をよく観察すると、表面がチョーク状に白くなっているのが確認できます。

【症状】

  • 自覚症状はなし
  • 歯の一部が白く変色している
エナメル質の虫歯(C1)

エナメル質の虫歯(C1)

初期虫歯がさらにエナメル質にまで虫歯が進行した状態です。エナメル質は歯の神経とつながっていないため、この段階でも痛みなどの症状はほとんどあらわれません。ただ虫歯が進むにつれて、時折冷たいものがしみるようになります。

【症状】

  • 自覚症状は少ない
  • たまに冷たいものがしみる
象牙質の虫歯(C2)

象牙質の虫歯(C2)

虫歯が象牙質にまで進行した状態です。象牙質はその下にある歯髄(歯の神経)とつながっているため、この段階になると「冷たいものや甘いものがしみる」といった症状がはっきり感じられるほか、進行するにつれて徐々に熱いものもしみはじめてきます。また鏡などで見ると、歯が茶色や黒っぽく変色している様子や、穴があいている様子なども確認できます。

【症状】

  • 甘いものや冷たいものが歯にしみる
  • 歯が茶色や黒っぽく変色する
  • 歯に穴があく
歯髄(歯の神経)に達した虫歯(C3)

歯髄(歯の神経)に達した虫歯(C3)

虫歯が歯髄(歯の神経)にまで達してしまうと、冷たいもの・熱いものに限らず、歯が様々なものに反応して痛みをともないます。ひどい場合には何もしていなくても歯がズキズキと痛み、夜も眠れないほどです。この痛みを鎮めるためには、虫歯を取る以外に歯の中の神経を取る治療が必要になります。

【症状】

  • 冷たいもの、熱いものがしみる
  • 咬むと痛い
  • 何もしていなくてもズキズキと痛い
末期の虫歯(C4)

末期の虫歯(C4)

虫歯によって歯のほとんどが崩壊し、根っこだけが残っている状態です。歯の神経が死んでしまうと、虫歯の痛みも感じなくなります。ただ歯の根っこの先に細菌が感染すると、咬んだときに痛みを感じたり、歯ぐきが腫れたりすることがあります。この段階までなると歯を残すのが難しく、ほとんどのケースで抜歯が適用となります。

【症状】

  • 自覚症状は少ない
  • 咬むと痛い

虫歯になる原因

虫歯はお口の中に無数にいる細菌のうち、「ミュータンス菌」という菌によって発生します。ただミュータンス菌が直接歯に穴をあけていくのではありません。

虫歯になる原因

ミュータンス菌は食べ物に含まれる糖質を体の中にとりこみ、その糖質からエネルギーをつくる過程で酸を排出していきます。カルシウムやリンなどのミネラルを主成分とする歯はこの酸に弱い性質があり、ミュータンス菌が出す酸によって歯が溶けだしてしまうと虫歯を発生させてしまいます。

以上をまとめると、虫歯は次の5つの条件がそろった時に進行をはじめていきます。

糖質
糖質はミュータンス菌のエネルギー源であり、酸をつくる原料でもあります。糖質はお菓子やジュースに含まれる砂糖のほかに、ご飯やパンなどの炭水化物や牛乳、果物などにも含まれています。
虫歯菌(ミュータンス菌)
ミュータンス菌は糖分からエネルギーをつくる過程で酸を吐きだします。また糖分から「不溶性グルカン」というネバネバの成分も産出し、細菌同士を密集させてプラークを形成していきます。
歯質
歯の質には個人差があり、生まれつき歯が硬い人もいれば弱い人もいます。歯質の弱い人はミュータンス菌が吐きだす酸に対する抵抗力も低く、虫歯になりやすい傾向があります。
唾液
唾液にはお口の残った汚れを洗い流すほか、ミュータンス菌が出す酸を中和する「緩衝能(かんしょうのう)」という働きを持っています。もともと唾液の量が少ない人や緩衝能の弱い人は、虫歯になるリスクが高くなるため注意が必要です。
時間
虫歯はミュータンス菌が吐きだす酸に、歯がさらされている時間が長くなるほど発生しやすくなります。特に食事や間食の回数が多くなると唾液のクリーニング作用や緩衝能が追い付かず、お口の中が常に酸性の状態になるため、虫歯発生のリスクが高まります。

痛みの少ない治療をおこなうための配慮

虫歯の治療ではその多くで麻酔を使用します。麻酔は治療中の痛みを抑える有効な手段である一方で、麻酔をする際の痛みが患者さんの苦痛となってしまいます。そこで当院では麻酔時の痛みを最小限にするために、様々な工夫をおこなっております。

痛みの少ない治療をおこなうための配慮

麻酔時の痛み 痛みを抑える工夫
麻酔注射の針を刺す痛み 表面麻酔の塗布 注射の針を刺す粘膜にあらかじめ表面麻酔をしっかりおこなうことで、針を挿入する際の痛みをおさえることができます。
極細(33G)の注射針 注射を刺す痛みは注射針の太さに比例します。当院で針の中でも最も細い33Gの注射針を使用し、挿入の際の痛みを軽減しています。
麻酔薬を注入する際の痛み 麻酔液を温める 使用する麻酔液をあらかじめ体温と同じ温度に温めておくと、薬液を注入する際の痛みが抑えられます。
電動注射器の使用 麻酔は薬液をゆっくり注入することで痛みを抑えることができます。当院では注入スピードを自動でコントロールする電動麻酔器を使用し、痛みの軽減に努めております。

マイナンバーカードの
保険証利用に関して

  • 当院はオンライン資格確認(マイナンバーカードの保険証利用)対応医院です。
  • 受診される患者様の情報(これまでの受診歴、薬剤情報、特定健診情報、その他の必要な診療情報)を取得・活用し診療を行います。